電位基準という考え方

それならばわざわざ接地しなくても静電気を起こしたくないもの同士を接続すればいいじゃない、というのは半分正解で半分ハズレ。大地を利用することのメリットは、

  • 大地を基準とすることができる(どこにでもあるから)

ということ。確かに、静電気を起こしたくないもの同士を接続すれば、静電気は発生しません。が、静電気が発生しない範囲はそこだけに限られます。なので、「どこと平衡しているの?」と常に考えなくてはいけません*1。そこで大地を基準とするのです。「ここは大地と平衡しています。大地と平衡しているものならば静電気は起きません(世界どこに行っても!)」と言い切ることができます。すごい!便利!*2

*1:静電気を起こしたくないもの同士を接続する例がセルフガソリンスタンドですね。静電気防止用シートに触って体と給油機を平衡させます。車は平衡してませんね。

*2:余談ですが電子回路の分野でも電圧の基準となる線をアース線って言いますよね。地面とつながってなんていないのに。ややこしいもんです。